影絵の森美術館 影絵の世界 ~その1~
影絵と言われると白と黒、モノクロの絵画を想像しませんか?もしくは光を当てた手の影を犬に見せたり蝶々に見せたり…
私自身、昇仙峡影絵の森美術館で働き、実際に影絵を見るまでは上に書いたようなモノクロの影絵を想像していました。
まだ当館に来たことがないお客様は私が初めて藤城清治さんの影絵を見たときと同じようにびっくりされると思います。
今回は当館に展示してあります藤城清治先生の作品を一部ですが、影絵の説明と共にご紹介させていただく事とします。
通常の美術館と大きく異なる点は展示室内が暗いということでしょう。
展示してある絵の後ろ側、つまりお客様の立っている側と反対側から光を当てて作品を見ます。
逆光線で作品を見ることで影絵の美しさを感じることが出来るんです。
浮かび上がるシルエット、色彩の豊かさなどは影絵の魅力の一つであり、特徴でもあります。
光の透過率まで緻密に計算された作品は、優しい雰囲気が感じられ、心が温かくなるような気さえします。
大胆な構図、細かなディテールはポスターなどでも見ることが出来ますが、この優しい雰囲気、淡い光や温かみは原画でしか見ることが出来ないものであり、言葉で表現するのも非常に難しいのです。
それは、私自身が当館で初めて作品を見たときに思ったことであり、来館されたお客様の多くが同じ思いをすることでしょう。
今回のブログに掲載されている作品は2点とも影絵の森美術館で原画を展示している作品です。
雨が降り紫陽花の奥にかすんで見える電車の淡い光、沢山の色鮮やかな小人によるオーケストラ。昇仙峡へ観光に来た際には、今回の話を思い出し、当館で原画と見比べて見て下さい!
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