昇仙峡周辺のおすすめ日帰り温泉
昇仙峡周辺でリフレッシュできる日帰り温泉とは
昇仙峡周辺には、昔から知る人ぞ知る温泉があります。昇仙峡で豊かな自然の中を散策した帰りに、日帰り温泉に入ってホッとしたい方も多いのではないでしょうか?山歩きやハイキングなどで疲れた体を癒すには、温泉はぴったりです。
今回は昇仙峡だけでなく、周辺の温泉の歴史や、効果、効能について詳しく紹介していきます。また、日帰りで楽しめる温泉もいくつかピックアップしてお伝えしていきます。
甲府の温泉郷 湯村温泉
山梨県の中心・甲府市にある湯村温泉郷は、古くから甲斐の国の戦国武将・武田信玄の隠し湯として知られています。昇仙峡一帯の温泉も、この湯村温泉に属しています。
湯村温泉の歴史は西暦808年頃から始まりました。湯村温泉は、弘法大師が杖で大石を動かしたところ、温泉が湧き出した伝説があります。そのため、昔は「杖の湯」と呼ばれていました。また、大鷲が傷をいやすために湯村温泉につかっていたことから、別名を「鷲の湯」といい、湯治場としても多くの人に親しまれてきました。
また、近代では文豪の太宰治や井伏鱒二が執筆の宿として湯村温泉を利用していたことで有名です。太宰治が好んで通っていた湯村温泉郷にある銭湯は、現在でも営業しています。
湯村温泉郷には、温泉にまつわる数々の名所や旧跡が今も残っています。その中でも有名なのが、湯村八蹟巡りです。厄除け地蔵がある塩澤寺や、弘法大師の開湯伝説の地である杖の湯跡など計8ヵ所を巡る散策ルートがあります。ぜひ温泉とともに湯村温泉郷の歴史を深堀できるスポットめぐりをしてみませんか?
湯村温泉の効能効果とは
湯村温泉は古くから湯治のための湯として多くの人々を癒してきました。湯村温泉の泉質は低張性弱アルカリ性高温泉で、色は無色透明、臭いや味はしません。アルカリ性のお湯は肌をすべすべにする効果があり、湯冷めしにくいのが特徴です。そのため、湯村温泉は昔から美肌の湯とも言われてきました。
湯村温泉の効用
湯村温泉は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、といった体の内なる痛みから、慢性消化器病、病後回復期、疲労、虚弱児童、慢性婦人病、冷え性といった内面の不調にも効果があります。その他にも、痔、切り傷、火傷、慢性皮膚病といった外傷への治癒効果があります。
また、昇仙峡や湯村山など、大自然の中で森林浴と併せて温泉を利用するのもおすすめです。大自然を散策して癒されたのちに、温泉で汗を流せば、心も体もリフレッシュされるでしょう。
湯村温泉の禁忌症
湯村温泉は癒しの湯として親しまれてきましたが、入浴に適さない症状もあります。
発熱などの急性疾患や、活動性結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)の症状が当てはまる人は入浴を避けましょう。
湯村温泉の特徴である弱アルカリ性泉質は肌になじみやすい分、血流を促進する効果があります。血流の促進は傷の回復や関節の痛みなどには効果がありますが、上記症状のある人は悪化させてしまう恐れがありますので気を付けてください。
昇仙峡で楽しめるお風呂
昇仙峡から湯村温泉郷の中心地に移動するには、やや距離があります。移動が大変だという方は、昇仙峡エリアにある入浴施設がおすすめです。
花崗岩の湧き水パブリックバス
日帰り温泉ではありませんが、昇仙峡の遊歩道の入り口に位置するホテルでは、花崗岩からの湧水を楽しめるパブリックバスがあります。青石を使用した湯船から窓の外を見ると、昇仙峡の渓谷の景色が広がっています。お湯に入ると、まるで昇仙峡と一体化したような気分に浸れます。
こちらのホテルは5部屋しかない隠れ家のようなホテルです。お風呂は24時間いつでも入れるので、タイミングによっては貸し切り状態で入浴できるかもしれません。昇仙峡の渓谷を間近で見ることのできるダイニングルームや、自然の風を感じるテラスもあるので、入浴後にはぜひ利用してみてください。
コテージ利用者は無料で入浴
昇仙峡エリアの最深部にある黒平地区にあるレジャー施設にお風呂がありますが、残念ながら施設内のコテージ利用者しか入ることができません。施設内には10棟のコテージがあり、コテージを利用する人は、無料で管理棟内にあるお風呂に入ることが出来ます。施設のコテージは日帰り利用も可能です。
ちなみに、こちらのお風呂は事前に連絡すると、施設内の炭焼き窯で焼き上げた炭を入れたお風呂に入ることが出来ます。炭の効果で、美肌効果がさらにパワーアップされると評判のお風呂です。
昇仙峡周辺で日帰りOKな温泉
湯村温泉は、現在も毎分約1トンもの湯が噴出しており豊富な湯量を誇ります。湯村温泉には、源泉かけ流しのホテルや日帰り温泉施設が数多くあります。
現在湯村温泉郷で日帰り入浴ができる温泉は8ヵ所あり、それぞれの場所ごとに特色があるので、湯巡りもおすすめです。
伝説の残る日帰り温泉
弘法大師の伝説が色濃く残る温泉旅館のお風呂は、日帰り入浴が可能です。弘法大師が杖を使って開湯したと言われる場所からほど近いこちらの温泉は、現在も豊富な湯量があり、湯船に入りながらも今も続く歴史に思い巡らせることが出来ます。
すぐそばには湯村山があり、豊かな自然の力が温泉となり、疲れた体に浸透していきます。美肌効果が高いと言われる湯村の温泉は、温度もさほど高くないので、長湯に適した温泉だと言われています。
ホテルの日帰り温泉
湯村温泉郷には、日帰り入浴が可能なホテルがいくつかあります。中でも山梨の迎賓館と呼ばれる創業80年以上の老舗ホテルの温泉は自然に囲まれた露天風呂が楽しめます。お湯の温度も熱過ぎず、四季折々の風景を眺めながら、長湯ができる癒しの空間になっています。
また、無加水・天然温泉かけ流しのホテルもあります。湯量の関係で湯船のサイズは館内、屋外共にやや小ぶりですが、かけ流しの温泉につかれる贅沢な時間を過ごすことが出来ます。こちらには温泉が飲める飲泉所があり、体の内側にも温泉を取り込むことができます。温泉を飲むことによって、慢性の消化器病や、糖尿病、痛風、肥満や便秘の解消効果が期待できるそうです。
文豪が愛した温泉旅館
昭和の文豪・太宰治がおよそ1カ月滞在し、2編の小説を書き上げた温泉旅館。こちらでも日帰り入浴が可能です。山梨県とゆかりの深い太宰治は湯村温泉にも足しげく通っていました。小説「美少女」には、こちらの温泉の様子が細やかな描写で書かれています。
温泉はかけ流しの浴場もあり、浴槽につかりながら太宰治の時代に思いをはせてみるのも面白いかもしれません。現在でも太宰治の面影を求めて、多くの文学ファンが集う歴史を感じる温泉です。
厄除け湯めぐり
湯村温泉郷では、日帰り入浴可能な温泉宿の宿泊者に限り、湯巡り手形と呼ばれる木札がもらえます。この木札があると、湯村温泉郷内で湯巡りの「看板」と「のれん」のある施設の温泉は、1カ所につき1人500円で入湯が可能です。温泉によっては半額以下の料金で入浴できるので、湯村温泉に宿泊する人は、ぜひ湯巡りをしてみてはいかがでしょうか?
湯村温泉の史跡や名所を散策しながら、色々なタイプの温泉を楽しんでください。
まとめ
歴史ある湯村温泉郷は、昇仙峡を訪れたならぜひとも行きたい温泉スポットです。大自然に囲まれた大地から湧き出す温泉は、疲れた体にしみわたります。
また、昇仙峡エリアの中心にある「影絵の森美術館」には、幻想的な影絵アートは数多く展示されており、訪れる人々の心を癒してくれます。館内の売店や併設する森の駅では、昇仙峡ならではのお土産を購入することもできます。その他にも昇仙峡に訪れた記念を残すなら、「お箸屋 楽膳」の無料で名前が入れられるオリジナルお箸がオススメなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。